冬虫夏草

2017/05/26

小説


文庫本:新潮社(2017年6月発行)


単行本:新潮社(2013年10月発行)

初出:重複あり
「yom yom」 新潮社(vol.1,5,10,14,20,23)
「波」 新潮社(2012年6月号~2013年7月号)

ゴローを探しに鈴鹿の山を目指す。水の道があるのだ。

綿貫征四郎は学生時代の友人、南川(菌類の研究者)から、行方知れずのゴローらしき犬を見かけたと教えられ、天湯川桁命(あめのゆかわけたのみこと)を水神とする愛知川(えちがわ)に沿って鈴鹿の山を目指す。

※『家守綺譚』の続編
※単行本は「オミナエシ」を追加し、加筆訂正している。





☆作品に登場する植物

クスノキ

オオアマナ
別名オーニソガラム、スター・オブ・ベツレヘム

露草

サナギタケ(画像なし)
いわゆる冬虫夏草

サギゴケ
紫色が多く、白色は少ない。

梔子

ヤマユリ

茶の木



ショウジョウバカマ
紫色が多く、白色は少ない。

彼岸花

節黒仙翁
茎の節が黒い。

蕎麦

紫草
絶滅危惧種

椿

河原撫子

蒟蒻

サカキ

リュウノウギク

キキョウ

マツムシソウ
スカビオサの仲間

アケビ

茄子

アケボノソウ



タブノキ
ダマの実と呼ばれていた。

ヒヨドリジョウゴ



寒菊
寒菊は総称。これは島寒菊。

ムラサキシキブ

ツタウルシ(画像なし)

枇杷

セリ

百日草
別名ジニア

スカンポ
別名スイバ(イタドリもスカンポと呼ばれる)

イワタバコ

カツラ
黄葉すると甘い香りがする。

ハウチワカエデ
天狗の羽団扇に似ている。

ハマゴウ
海辺に生えるが、琵琶湖にも分布する。

オミナエシ


茅は総称。ススキ、オギ、チガヤなど。

※写真は2013年~2016年に東京・神奈川で撮影


☆物語の舞台

『冬虫夏草』は鈴鹿を旅する物語。滋賀県東近江市付近が舞台となり、愛知川(えちがわ)に沿って繰り広げられる。『冬虫夏草』は年代に関する記述が一切ないが、綿貫が家守りになってから2~3年めと考えるのが順当と思われる。サラマンドラのエピソードは、『村田エフェンディ滞土録』の村田の帰国と関係あるように伺えるが、そうであれば村田の留学期間は1年だったはずなので整合性が合わなくなる。もっとも文中で明確にしているわけではないので、その辺りは曖昧にして読者の想像に任せたのかもしれない。『冬虫夏草』には具体的な地名が出てくるので、実際に綿貫の旅を辿ることが出来る。但し、鈴鹿の山奥は住む人もいない、登山者と釣り人くらいしか足を踏み入れない場所である。

冬虫夏草の地図


より大きな地図で 冬虫夏草イメージマップ を表示